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2010
10/25

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女子読み「水滸伝」(秋山久生)

面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆

今年の初めにすっかりハマった「北方水滸伝」、これは本来の「水滸伝」を下敷きに、
話の筋も、キャラクター設定も相当手を加えたもの。
そうなると元の話も知りたくなるというのが自然な流れかと思います。

だけど「水滸伝」を1冊でサクっと把握できるような、
手に取りやすい本って見当たらないんですよね。三国志ほどメジャーじゃないし。
結局私は 水滸伝(岩波少年文庫) と 水滸伝の世界 (高島俊男)
を読んで、なんとなくわかった気になっている、という状態だったのですが、
こんなにわかファン向けに、丁度いい本が出ました。

1章は、物語のあらすじ
2章は、108人の好漢+重要人物の紹介(全員にイラストつき!)
3章は、「水滸伝」の成立過程や背景

全編通して女性2人のガールズトーク、つまり会話形式で読みやすいうえに、
入門書としてはかなり詳細なところまで踏み込んでいると思います。

特に楽しいのは2章でしょうか。
登場人物を「イケメン」やら「中間管理職」やら「空気」(…)に
容赦なく分類して、「あなたの好みのタイプは誰?」とチャート診断までついています。
1章のあらすじで紹介しきれなかった各個人のエピソードも、ここで補完しています。

「女子読み」とタイトルにありますが男子もどうぞ。
男性なら、自分がどの登場人物に近いか考えてみるのも面白いかもしれません。


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2010
08/11

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呉越春秋 湖底の城(宮城谷昌光)

面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆

作者ひさしぶりの春秋時代ものです。春秋時代好きなのでうれしい!
氏の春秋ものはたくさんあれど、
南方の楚・呉・越が長編の舞台になるのは初めてだと思います。

この1巻での主人公は伍子胥
のちに呉に渡り、楚の敵になるはずなのですが、
この1巻では祖国の楚で、重臣の次男坊として自由にふるまい、
商人や武芸者など、様々な人との出会いを重ねていきます。

そんな中、「孫子」で有名な孫武がちらっと登場します。
戦争にまだまだ呪術的な面が色濃い春秋時代に、
しかも他の国以上に占いを重視する楚人の伍子胥に対して、
いきなり「兵法」を説く孫武。
伍子胥に強烈な印象を残して去っていきます。

会話、それも平易なことばでの会話が主体で物語が進むので、
宮城谷さんの本の中でもかなり読みやすい部類に入るのではないでしょうか。
「小説現代」で今も連載中だそうです。
今後がとっても楽しみです。


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2010
05/15

先週の土曜に、宮城谷昌光ファンのオフ会(女性限定)に行ってきました。
通算4回目、私が参加するのは3回目になります。
今回は初参加の方も多く、毎回盛況でうれしい限りです。

1次会は「書中の回廊」と称して神保町古書店クルージングだったのですが、
私は残念ながら今回、2次会からの合流でした。
渋谷の「豪椀」というお店が会場で、
車海老の踊り食いや、その場で炙るしめさばなど、とっても美味しかったです。
随分サービスしてくださったんじゃないでしょうか、ごちそうさまでした!


今回初の試みとして、「ブクブク交換」をやりました。
ブクブク交換とは、
  参加者がお勧め本を各自持参 → その本を熱く紹介! → 気になった本を交換し持ち帰る というもの。
今回は「宮城谷本以外で」ということで、見事にジャンルばらばらなのが面白かったです。
私が持参したのは宮本常一さんの「女の民俗誌 」で、
交換で村上春樹編訳の短編集「バースデイ・ストーリーズ」をゲットしました。


また、宮城谷作品を映像化するとしたら、
この人はこの役者に演じてほしい!orこの監督に撮ってほしい!という空想(妄想?)話も盛り上がりました。
映像化希望として一番人気だったのは「晏子」かな?
ただ、主人公の晏嬰は「身長140cm台」だったそうで、誰に演じてもらうかが難しい。
私は伊藤淳史を推しましたが、彼でも160cmはありますよね…
一方同時代人の孔子は「背は2m以上」と言われています。
この時代の身長の記録はどこまで信用していいのやらよくわかりません^^;


さらに、以前からTwitterでお世話になっている00323zさんに、
この日初対面であるにもかかわらずイラストのプレゼントを頂いてしまいました♪
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「白圭」というのは中国戦国時代の大商人として史書にも名前の残る人なのですが、
宮城谷『孟嘗君』では孟嘗君の養父であり、前半の主人公、というか
この小説で一番いい男です。
このイラスト、なんと会の最中に描き上がりました。すごい…


次回は東京国立博物館で夏に開催される「誕生!中国文明」展をみんなで見に行きましょう!
ということで、この日の2次会はお開きとなりました。


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2010
04/14

tenku

天空の舟―小説・伊尹伝(宮城谷昌光)

面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆


夏王朝末期の時代(紀元前1600年頃)
生まれて間もなく大洪水に襲われ、桑の木の中に隠されて難を逃れた子・伊尹は、
宮廷の料理人として才能を発揮し、夏に仕えます。
しかし夏王の後継ぎ、桀に疎まれて、どの勢力とも距離をおくようになりますが、
やがての湯王に見出され、夏と商が共存する道を探ります。


まだ文字のない、ほとんど伝説か神話といっていい時代です。
政治も戦争も、呪いや占いと密接に結びついている、というより分かつことはできません。
そんな中、
「天から聞こえてくる声は、じつは地にいる民の声がこだましたもの」
という伊尹の考え方は、現代にも共通する感覚のように思います。


伊尹自身は「こだわり」のない、固執するものがない
したがって失うことへの怖れがない人というように書かれています。
(桀の正妃になった嬉に対しては、何らかの感情を持ち続けていますが…)
そういう人物だからこそ、
「天の声」を聞くことができるのでしょう。


伊尹とは対照的に、自分の「こうしたい」という思いを貫き続けた人して、
愕という人物が登場します。
彼は商の湯王に自国を滅ぼされ、復讐と自国の再興の機会を狙い続けます。
後世の記録にそれらしい人物がいるのか、作家の完全な創作なのかわかりませんが、
彼の存在がこの物語を盛り上げるのに、相当大きな役割を担っています。


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2010
03/30

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水滸伝<岩波少年文庫>


面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆
役に立つ:☆☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆


北方謙三版の水滸伝を読んで、
これはどうしても元の話を知っておきたい!と思いました。
しかし岩波やちくまから出ている全訳にかかるのは骨が折れそうなので、
岩波少年文庫の抄訳版全3巻に手を出すことに。
これが思いがけずいい選択でした。
物語が元々持っている(と思われる)無頼な雰囲気がちゃんと生きてる。
しかもこども向けのはずなのに、残虐シーン手加減なしでびっくりです。


<とりあえず、えー!!!と思ったところ>
 ・何かとお酒を飲みすぎてると思う。
 ・賄賂は当たり前らしい。捕まっても牢屋番に銀握らせれば個室付きの優雅な生活。
 ・秦明将軍は同志というより被害者じゃないだろうか。
 ・いくさに道術使うのはズルイだろう。
 ・酒屋に人肉料理場があるよ…少年文庫版なのに…人肉饅頭もちろん登場。
 ・朱仝勧誘の手口はあんまりだ(涙)
 ・聞煥章が梁山泊に捕まってる!!(北方版の「仕事のできる変態」イメージ引きずってるので驚愕)


北方版はストーリーを全く変えているのかと思えば、
史進と少華山の関係、生辰綱を奪う件、楊志と魯智深が二竜山をとるくだり、
魯智深や宋江が梁山泊に入るまでうろうろしてること、
などはほぼそのままなんですね。祝家荘戦も。
でも印象は全然違う。
元の水滸伝は行き場所をなくした「はみだし者」が結果的に集まった、という感じで、
何かを目的として集まってるわけじゃない。最終的には国に取り込まれる。
北方版だと、梁山泊と宋側が和解するなんて絶対考えられないもの。


さて、下巻末についてる解説文が、また良いです。
物語の成立過程や現存するテキストの種類、日本への伝播と影響など、
このままWikipediaに載せたらどうだろう?というくらい詳しい上にわかりやすく、
この部分だけでも立ち読み推奨です。


今回読んで一番強く感じたのは、これは「元ネタ」としてすごく使い勝手がよさそうだということ。
キャラクターがはっきりしてる上に、それぞれがちょっと暗い過去背負ってたりして。
そもそも各地の講釈師がそれぞれ話を膨らませて、長く雑多なストーリになった、という
物語の発生からして二次創作的じゃないですか。
日本に渡ってからも江戸時代の里見八犬伝から現代の北方謙三まで、
長年元ネタとして使われ続けているわけで、
これからも「こんなの水滸伝じゃない!」というような派生作品が出てこないかなー、
5人選んで戦隊モノとか、女の子化してプリキュアとか、なんか色々作れそうな気がします。


<おまけ>
いつも美術展紹介を楽しみに読ませていただいてる、とらさんのブログに、
こんなのがありました。

歌川国芳「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」一覧表

なぜか燕清だけ二枚あります。男前はやっぱり人気?
(3/31追記:とらさんご指摘のとおり三枚ある人もいます!探してみて!)
府中市美術館で開催中(5/9まで)の歌川国芳展でも、一部展示されているようです。



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2010
03/23

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水滸伝 (北方謙三)


面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆☆(ただし試験前等なら絶対手を出しちゃダメ!)


全19巻です。
一気に19冊というのは、自分でもよく読んだな~と思います。
去年あたりから複数の方に薦められてましたが、さすがにこの長さなので躊躇してました。
しかし読み始めたらもう止まらない。
好漢が108人揃わないうちに次々命を落としていき、
ラスト2巻はほんとにバタバタ倒れていくので、読み進むのが嫌になるくらい。


人々が梁山泊に集まるのは、家族を権力に殺された憎しみ、強烈な反国家思想、
国の有り様への疑問、信頼する人への忠誠など、理由は様々です。
元官軍&賊徒が多いので武人が多数派なのは当然として、
職人としての腕を買われた人、事務能力の高い人、走れる人、泳げる人等々、
今風に言えば「キャラ立ち」が見事。全員に活躍の場が与えられてるところがすごい。
人間関係良好ってわけでもなく、いい奴ばかりでもないのがまたリアルです。


対する宋側の実力者たちもすこぶる魅力的。
宦官というコンプレックスをもちながら、最強の軍人として最高の戦をしたいと望む人、
自分の能力を仕事に活かしきることに快感を覚える人、
都のとある寺の片隅で、国のすべてを密かに把握している人、
自分が好きになった人物しか殺さない刺客、などなど。
敵が強くないとやっぱり盛り上がりませんから。


終盤になると、梁山泊側は政情を混乱させるために評判のよい役人をあえて暗殺し、
逆に宋側は、戦費調達のために腐敗した地方官を取り締まって税の流れを正常化させる、など
どちらが善とか悪とか色分けできなくなってきます。
「革命」という甘い響きの言葉の裏に隠れた、暗い部分を見せるところが
この物語の魅力を増していると思います。


また、「梁山泊」「宋」とは全く別の空気を持った第三の世界として、
「子午山」という場所が設定されています。
「性格に多少難有り」な梁山泊の若者たちはここに送りこまれ、
晴耕雨読、家畜の世話をし焼き物をつくり、数日に1回武術の稽古をつけてもらう、
という静かな山の生活を送り人間的に成長して、また梁山泊に帰っていきます。
緊張感の続く戦いのさなか、
子午山の場面になると、ホッと一息つけるのがうれしいです。


私個人のお気に入り人物は呉用と李富、
ある意味梁山泊側・宋側のそれぞれ一番しんどい立場の2人かも。
けれど一番格好いいのはこれを書ききった北方謙三さん自身じゃないでしょうか。
書ききった、とはいえ今現在も続編が雑誌に連載中なんですから。
こちらも完結したら、一気に読みたいと思っています。


ところで北方謙三が原典のどこを採用し、どこを切って捨てたのか知りたくなって、
いま岩波少年文庫版の水滸伝を読んでいます。
こっちは108人そろうまで誰も死なないぞ、という安心感がうれしい。
新書サイズで3冊というコンパクトさながら、
「金離れよく腕っぷしの強い奴最高!!」というムチャな雰囲気はしっかり伝えていて
子供用と侮れません。
読み終わったら、あらためて紹介&北方版との比較をしたいと思います。

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2010
01/29

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利休にたずねよ(山本兼一)

面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆

物語は利休切腹のその日から、
利休と、彼が大切に隠し持っているちいさな緑釉の小壺をめぐって遡っていきます。
各章ごとに、話者が変わります。利休本人だったり、秀吉だったり、利休の妻たちだったり。
章が進むにつれ、緑釉の壺の秘密が少しずつ明らかになっていきます。

当然のことながら、著名な戦国武将が幾人も出てきます。
それぞれの、茶への向き合いかたが面白いです。
名物道具が、なぜ名物なのかわからないと正直に口に出す上杉景勝。
師の利休の茶を模倣することで真髄をとらえようとする細川忠興と、
逆に自分ならではの創意工夫によって茶の道を見出そうとする古田織部。
茶室はあかるく心地よいのがいい。暗くて狭い茶室をつくる利休はわからない、という石田三成。
茶席での利休の臨機応変の対応に、軍略に通じるものを見た黒田官兵衛。
それぞれの性格、生き方を「茶」というファクターを通すことで
わかりやすく提示することに成功していると思います。

利休と高麗の女性とが、
白居易の詩で思いを通わせるシーンにはうっとりしました。
漢詩の教養は東アジアの共通語なんですね。今では失われかけてるけど、
もったいない気がします。

ただ、最後の、利休の妻宗恩の行動には違和感をおぼえました。
(ここは、詳しく書くのはやめておきます。読んでからのお楽しみ!)

第140回直木賞受賞作です。

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2010
01/18

先日の土曜日、渋谷にて「宮城谷昌光ファンオフ会(女性限定)」の新年会がありました。
昨年10月に初めて参加して以来、心おきなく歴史話できることが
すっかり心地よくなってしまい、今回もぜひぜひ!と加えてもらいました。


早めにお店についた人同士で「今、カバンに入ってる宮城谷作品」の見せあいっこなど
しているうちに、みな次第に集まり新年会スタート。
メンバーは前回お会いした方ばかりで、気兼ねなしです。
酒豪が多くて、いいペースで紹興酒のボトルが空いて、
閉店時間ギリギリまで女子トークが続きました。


みなさん当然本好きなので、おすすめ本の話は尽きません。
只今、この会の幹事さんが「読んでおかないと人生損する」と言う
北方謙三の「水滸伝」全19巻(!)に手を出してます。
他にも日本史、近代史、マンガ…いろいろ話題にのぼり、今わたしのAmazonカートの中は
おすすめ本でいっぱいです。幸せ~でも読みきれるんだろうか。


歴史小説の新しい書き手が注目されたり、歴史を扱うドラマの視聴率が良かったりと、
「歴史好き」という趣味、このところわりと注目を集めています。
それでも、古代中国史が好きな女友達、なんてのは実生活ではなかなか見つけられません。
保育園のママ友と、そんな話、しないもん。
(まあ、もしかしたら司馬遼好きとかいるかもしれないけど…)


メジャーとは言い難いジャンルの同好の士が集まれるのはネットのあるおかげです。
いい時代だな~


ここと主人は、ヨーカドーで買ったお寿司を食べてお留守番してくれました。
まいどありがとうございます。

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2009
12/28

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重耳(宮城谷昌光)


面白い :☆☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆


今年最後の読書メモは、やっぱり宮城谷さんで締めたいと思います^^
なんといっても今年の(読書上の)大収穫は、長年離れていた
「歴史小説」というジャンルに戻ってこれたことなので。


中国春秋時代の覇者のひとりに数えられる、晋の文公こと重耳が主人公、ですが、
「天下に覇を唱えるには三代はかかる」と書かれるとおり、
重耳の祖父、武公の時代からストーリーが始まります。
上巻は重耳の祖父(晋の分家)が、本家をしのぐ力をつけ、ついに晋を乗っとるまで、
中巻は重耳の父が、うんと年下の美女に惑わされて、国が崩れていくさま、
そして下巻、父のせいで食うや食わずで諸国を放浪し、19年後ようやく国に帰って
覇者として認められるまでの、長い忍耐の物語です。


重耳自身は、兄や弟に比べて特に利発ということもなく、
あれは後継者になれないだろう、と多くの家臣たちに思われているような人です。
ただし兄弟たちより優れた点があるとすれば、家臣の言葉を素直に聞くところ。
わからなくても、適当にわかったふりもせず、反論したりもせず、

  「くりかえして自分でいってみよう。そのうちに身につくだろう」

と、まずは愚直に受け入れる。こういう態度ってなかなかとれないです。私も。


兄の申生は、自分を疎んじる父に決して逆らわずとうとう死んでしまい、
弟の夷吾は、自分の能力を過信して自滅する。
そんな中で、重耳のように、耐えて生き延びることも
時には一番強力な武器になるんだな…、いや、
不遇のときが続いても、くさらずにただ耐えて生き延びること自体が
本当に難しいのだろうと感じます。


しかし重耳自身は聖人君子でも英雄でもなく、相当「普通のひと」という印象でした。
放浪中にひどい目にあわされると腹をたて、
斉の国で優遇されたときは、もう晋に帰るのは諦めてここで暮らそうと思ったり、
帰国後、家臣たちへの報奨が不公平!と謀反を起こされもします。


そんな重耳を支え続け、帰国を諦めかけた重耳をむりやり引っぱりだしてしまうような、
個性的な人物の集まった家臣団がいいです。
彼らや、彼らの一族を扱った、「重耳」に連なる作品がいくつかあるようなので、
次はそれを読んでいこうと思います。


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2009
12/17

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密謀 (藤沢周平)


面白い :☆☆☆☆
感動した:☆☆☆☆
役に立つ:☆☆☆
薦めたい:☆☆☆☆


民放のドラマはほとんど見ない我が家ですが、
大河ドラマは結構好きで、今年も「天地人」→「坂の上の雲」と見ました。
最近は「坂の上の雲」がもう楽しみで楽しみで、
日曜日だけは何としてもここを20時までに寝かそうと、夫婦で奮闘してます。
(先週日曜は失敗。パパもママもテレビに釘付けなので、ここは不機嫌でした…)


NHKが本気出すとこんなにすごいのか…毎回映画並みのクオリティ、
ロケも多いし、明治の元帥たちは全員主役級!の配役。
1回90分と長いけど、全然苦にならない。
(苦になるといえば、身動ぎもせず見てるため、終わった後腰が痛いことくらい)
日清日露戦争という、第二次世界大戦に直結するデリケートな時代を
これからどう描いていくのか、興味はつきません。


さて「坂雲」にお金をかけるぶん、「天地人」は予算が減らされたなんて噂もあります。
この「密謀」は、「天地人」と同様に、上杉景勝と直江兼続を扱っています。。
「天地人」の原作は未読ですが、ドラマ「天地人」と比べると、かなり硬派な物語でした。
「天地人」の兼続は「ナゼだかわからないけど誰からも好かれる、いい人。」、
こちらの兼続は、必要があれば手を汚すことも辞さない、骨太な男です。


また、兼続の手先として働く、忍びの村の人々に強い印象を受けました。
村全体を守るために、個々の人間に対しては厳しい生き方を求める、
というのは、個を重視する現代的価値観とは相容れないのかもしれない。
ただ、制約の多い生き方を強いられても、
それが人生の豊かさを損なうとは限らないとも思いました。
(こんな時代に比べれば現代人はずっと自由なのに、むなしい気持ちの人は多そうですよね)


ネット上では「こっち(密謀)が大河原作ならよかったのに」という声も聞きます。
私もそう思うな…


私にとっては、この本が初・藤沢周平になりました。

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プロフィール

yomecoco

Author:yomecoco
江戸川区南葛西で建築設計のお仕事をしている関西人。
6歳の娘(ここ)、1歳の息子(あっちゃん)、主人との4人暮らし。
10年以上のMacユーザー、読書好き、アート好きの
基本インドア人間です。が、
2011年5月から、産後太り防止のためにジョギングを始めました。
また、妊娠中に再開した編みもののすっかりはまって、毎日少しずつ編み編みしています。

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