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2011
01/03

遅くなりましたが、2010年に私が見た美術展ベスト10をまとめてみました。
(常設展、ギャラリー等の小規模展示は除いています)

めまいやつわりや臨月…さらに娘の入院などもあり、
オルセー展やゴッホ展など「混雑必至の大規模展」をことごとく見逃しているのが
何とも情けないところです。。
他にも見逃して悔しい展覧会は数知れず…
特に根津美術館の「南宋の青磁」は見たかったなあ・・
というわけで、西洋美術の大型展を見逃したことも影響してか、
ずいぶんと日本美術に偏ったベスト10になりました。


1、奈良の古寺と仏像 ~會津八一のうたにのせて~(三井記念美術館)
butuzomote.jpg

世間の流行に乗って?わが家でも去年あたりからなぜか仏像ブームです。
ただ美しいというだけでなく、観終わって穏やかで、幸せな気持ちになれる展覧会でした。
あまり知らないお寺にもこんなに素敵な仏さまがおられると知ることができてよかった。
奈良に行きたくなる展覧会です。

2、田中一村 新たなる全貌(千葉市美術館)
issonomote.jpg

子供の頃から大好きな田中一村、これは外せません!
奄美時代より前の作品を数多く見ることができてうれしかった。

3、歌川国芳ー奇と笑いの木版画(府中市美術館)
kuniyosiomote.jpg

実は北斎以外の浮世絵には今まであまり関心がなかったのですが、
この展覧会ですっかり国芳ファンに!
この頃、ちょうど水滸伝を読んでいたこともあり、
国芳の水滸絵本を買ってしまいました。
今年から来年にかけても大きな国芳展があるとのこと。楽しみです。赤子連れていきます。

4.ルーシー・リー展(国立新美術館)
lucieomote.jpg

写真でしかみたことのなく、憧れていたルーシー・リーの作品を
こんなにたくさん見ることができて幸せです。
「作品を持って帰りたい度」ではナンバー1!
来場者のおしゃれ度の高さも印象的でした。

5、誇り高きデザイン 鍋島(サントリー美術館)
nabe.jpg

「作品を持って帰りたい度」ナンバー2はこれ!
「ミッドタウンに来た外国人の皆さん、このデザインを見て!」と
大きな声で宣伝したくなる展覧会。
洗練されたデザインと技術にほれぼれしました。
ちなみに今年の我が家のカレンダーは、この展覧会で購入した鍋島カレンダーです。

6、柴田是真の漆×絵(三井記念美術館)
アートブロガーの方々が大絶賛されているのを読んで見に行った展覧会。
柴田是真の名前は初めて知りましたが、

7、ガランスの悦楽 没後90年 村山槐多(松濤美術館)
昔見た村山槐多の自画像が強く印象に残っていましたが、
こんなに激しい人だとは知りませんでした。
図録も美しく、宝物になりそうです。

8、没後400年 特別展 長谷川等伯(東京国立博物館平成館)
「松林図屏風」はもちろんすばらしいのですが、
豪華絢爛な襖絵の数々にも圧倒されました。
息子の久蔵に先立たれ、筆をとった大きな涅槃図

9、これも自分と認めざるを得ない 展(21_21 DESIGN SIGHT)
「ピタゴラスイッチ」でおなじみの佐藤雅彦プロデュースによる、体験型の展覧会。
会期の後のほうはとんでもなく混雑していたようです。
12月に銀座で開催されたユーフラテスの展覧会もおもしろかったみたいですね。
(夫とここ2人で見に行って、興奮して帰ってきました)

10、上村松園(東京国立近代美術館)
美しいものを見ると、もうそれだけで幸せな気持ちになります。
女性画家が珍しかった時代に生きた、上村松園自身の生き方にも興味を持ちました。


乳児持ちになったので
少なくとも今年の前半は、ほとんど展覧会には行けないと思いますが、
その分みなさんの展覧会ブログを楽しみにしています。

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2010
11/27

三井記念美術館で明日(11/28)まで開催の
「円山応挙 空間の創造」展を駆け込みで見てきました。

oukyoomote.jpg

三井の限られた展示スペースに、あまたの応挙作品をどう厳選して展示するのかな、
と気になっていました。
今回の展示テーマは
「紙という平面に、どうやって奥行ある空間を表現したか」
という1点に絞られています。

展示室1は若い頃に手がけた眼鏡絵(レンズで覗くと立体的に見える風景画)
から始まりました。
眼鏡絵の技法を習得することで、遠近法をものにしたのだそうです。

次に展示室2にひとつだけ、大切に置かれているのが
京都の相国寺に伝わった「萬誌」という小さなノートです。
小さな字でみっちり書き込みがされていて、その中に「遠見の絵」という
応挙の絵画理論のようなものが書かれています。
かいつまんで言えば
「離れて見てOKなら、細部がおかしくてもかまわない」ということのようです。

その後はこの「遠見の絵」という考え方を実践したであろう
屏風や襖といった大作が主に続きます。

根津美術館所蔵の「藤花図屏風」
huji.jpg
藤の幹は墨一色、葉と花は鮮やかな彩色で、
そして藤の幹が絡んでいるであろう支柱的なものは一切なし。
なのに引きで見れば、これでいいなあと思います。まさに遠見の絵。

国宝「雪松図屏風」
matu.jpg
右双左双バラバラに見ると、こんな形の松ってヘンでしょ。と思う。
なのに二双一緒にしばらく眺めているうちに、そんなことは全く気にならなくなる
不思議な絵です。

この藤と松の2作品、全くタイプの違う植物を扱っているのに
斜め方向に動きをつけ、左端には直立に近いオブジェクトを置いて空間を引き締める、
そして中心部に空白を残して奥行きを感じさせる、という画面構成はすごく似ています。

大乗寺の「松に孔雀図襖」
matukujyaku.jpg
松葉1本1本が太くくっきりしていて
「松の葉ってこんなんじゃないやろ」と不自然さすら感じます。
しかし見ているうちに金箔を全面に貼った襖で、「近くにある感じ」を出すには
この太さと濃さが必要だとわかります。

この屏風がある香住の大乗寺には
応挙の屏風が他にもたくさん残されています。
一度ゆっくり出かけてみたい場所のひとつです。
元兵庫県民だし近くまでは何度も行ってるはずなんだけど、
当時は「スキーと温泉とカニ」にしか目が行ってなかったからなあ。。もったいない。

oukyoura.jpg

さて、ちょうど昨日から臨月に入りました。
おなかの張りが少々強い(張り止め薬をもらっています)ようなので
これでしばらくアート鑑賞はお休みになると思います。
来年、赤ちゃんを抱っこして多少遠出できる時期になるまで
しばらくは自宅でアートブロガーさんたちの記事を読んで、
行った気になることにしようと思います。

2010
09/20

東京国立近代美術館で10/17まで開催中の
「上村松園展」を見てきました。

syoenomote.jpg
左「焔」(部分)(9/26まで展示)、右「序の舞」(9/28より展示)

ほんとはここも「かわいい女の子の絵みたーい!」と行きたがってた展覧会なのですが、
まだまだ本調子じゃないのでこの日はお父さんとお留守番。
連休中ということもあり、チケット買うのにも10人×3列ほどの混雑で、
連れてこなくてよかった…と思いました。
とはいえ会場中ほどまで進むとゆったり見ることができ、ほっとしました。

展示は10代の作品から始まります。
その頃からほんとに上手い!
絵のうまい人は若い頃からとびきりうまいんだ…とため息が出ました。
初期の作品からは浮世絵を肉筆画にしたような雰囲気を感じます。

特に印象深かったのが展覧会前半の山場とも思える2枚の「怖い絵」です。
上のチラシの左側の「焔」は六条御息所の生霊を、
下の「花がたみ」は継体天皇へのつのる想いの末錯乱した女性を描いています。

hanagatami.jpg

どちらも報われない恋情ゆえに追い詰められた女性の表情をテーマにしています。
表情すら失った「花がたみ」のほうが、私にとってはより「怖い」かな…
精神を病むほどの恋、というのは私には想像つかないです。
(生霊になるのもすごいけど、嫉妬のほうがまだ理解できる範疇にある気がします)

「焔」の展示は前期のみなので、
2つの作品を同時に見比べられるのは9/26までとなります。

また「花がたみ」を描くためのスケッチも見ることができます。
このテーマを描くために、体の向きや手の位置を変えた
様々なポーズを検討したことがわかり興味深いです。

「焔」を発表したのち、しばらくは大きな展覧会への出品はなかったそうです。
その後は激しい感情表現は抑えられ、女性の一瞬の表情を永遠に凍結させたような
作風が確立されていったようです。
そんな中、「母子」(下のチラシの一番右)のようなやわらかな作品は
ほっこり幸せな気分にさせてくれました。

着物を着たくなったり、襦袢はやっぱり朱鷺色がいいかなー?とか
うなじをきれいに保たなくては!と思ったりと
女子力アップにもなりそうな展覧会です。

syoenura.jpg


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2010
08/14

松屋銀座で8/23まで開催中の
「水木しげる米寿記念 ゲゲゲ展」を見てきました。

gegegeomote.jpg
…スキャンしたら色が薄くなっちゃったけど、
ほんとはこのチラシ、蛍光イエローです。

NHKの朝ドラマはかなり見てるわが家ですが、
「ゲゲゲの女房」は最近ではかなりのお気に入り作です。
あのドラマ見たら
「あれだけ精魂込めて描いてるシゲさんの絵、見てみたい!」
と思うのは自然の成り行きかと。
そう思った人は多いようで、会場はものすごい混雑でした。

展覧会入り口では悪魔くんと鬼太郎と三平がゴロゴロしてお出迎え。
entrance.jpg

会場内は「河童の三平」「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」の3つの代表作の漫画原画に加え、
水木しげるが収集した日本各地の妖怪を描いた絵が展示されています。
漫画の原画なので1点1点のサイズは小さいですが、描きこみの密度はすごい!
「この点々、ドラマで菅ちゃんが1日中描いてる点だー」
といちいちドラマを思い出しながら見てしまいます。
貸本時代の原画と雑誌掲載時の原画を比較すると、
アシスタントを使えるようになった雑誌時代のほうが、より密度が上がって迫力ありました。

マガジン連載時の「悪魔くん」
akuma.jpg
見開きで迫力がすごい。。
こんな絵見たら、どんな漫画か気になること間違いなし。

妖怪「土用坊主」
doyou.jpg
妖怪のぬめっとした感じもいいですが、
リアルな背景が妖怪の不気味さをより強めているようです。

「絵師」水木しげるの魅力を知ることができました。本当におすすめです。

会場出口付近には「鬼太郎茶屋」という甘味処も。
バナナ味とチョコ味のツートンカラーになってる
「ちゃんちゃんこソフトクリーム」なんてのも売ってますよ。

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2010
07/23

三井記念美術館で9/20まで開催中の
「平城遷都1300年記念 奈良の古寺と仏像~會津八一のうたにのせて~」展を見てきました。

butuzomote.jpg

「天井が決して高くない三井で、仏像?」とあまり期待はしていなかったのですが、
奈良のお寺では見落としてしまいそうな、やや小ぶりな仏像たちを
間近で、明るい照明のもとでじっくり見ることができて、これは本当にいい展覧会です!
7世紀の作の仏像もいくつもあり、
これを聖徳太子や蘇我一族も見てたのかな?と想像するとドキドキします。
(そういえば聖徳太子の師と言われる、日羅の像もありました)

展示ケースの上の方には、
見落としそうなくらいさりげなく會津八一のうたが掲げられています。
會津八一という人のことは私はこれまでよく知らなかったのですが、
歌も文字も、読む人の心に素直に入ってくるように思いました。

とにかくたくさんの仏像があり、それぞれが魅力的です。
とても全部は紹介できないので、個人的に「これ好き!」というのを3つ選んでみました。

・東大寺 四天王立像のうち持国天立像(鎌倉時代)
sitennou.jpg
立ち姿が凛々しい、格好いい仏像です。高さ90cmもないのに、堂々と大きく見えます。
袂がくくってあるのがかわいい。四天王でも邪魔なのね、袂。

・岡寺 菩薩半跏像(奈良時代後期)
okadera.jpg
36cmちょっとの小さな銅像。細い腰と腕、ほんの少し傾けたお顔が愛らしいです。
ずっと手元に置いて、大切な宝物にしたい感じ。
この仏像を見た奈良時代の人たちもそう思ったんじゃないかな?

・室生寺 釈迦如来像(平安時代)
murouji.jpg
寡黙だけど、存在感に圧倒されるような仏様。
体も首も肉厚な感じなのに、なぜか涼しげなふうに見えます。
指がすらっとしていてとてもきれい。7/25までの展示となっています。

(おまけ:東大寺 五劫思惟阿弥陀如来坐像)
gokou.jpg
 必見!!アフロな仏さま^^
「じゅげむじゅげむ五劫のすり切れ」の五劫=とても長い時間、思いにふけった結果、
 髪がとても伸びてしまった、という仏さまだそうです。

図録はお寺ごとの編集になってます。
これをじっくり読んだうえで奈良のお寺巡りをすると楽しそう。

そうそう、三井は音が響くので、声のボリュームは控えめで。
私は会場内で大きなクシャミをしたら、展示室内に響き渡ってちょっと恥ずかしかったです…

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2010
07/14

東京国立博物館で9/5まで開催中の
「誕生!中国文明」展を見てきました。

chinaomote.jpg

古代から北宋時代までの、河南省で発掘された文物を紹介するこの展覧会。
「河南省ってどこ」かというと、
夏や商(殷)の都が置かれた地域です。
海岸側から少し内に入った、いわゆる「中原」といわれたあたり。

このページの上から2つ目の「方斝(ほうか)」は
商(殷)の王、武丁の妃の、婦好のお墓から発掘された、酒を温める青銅器。
婦好は自ら兵を率いて戦に挑んだ、と言われています。
甲骨文が発掘されているのは、この武丁・婦好の時代以降なので、
武丁は「文字を作った王」とされているようです。
このあたりのことは宮城谷さんが「沈黙の王」で小説化されています。
武丁のお墓も見つからないかなあ。

「鼎の軽重を問う」の「鼎」もたくさんありました。
kanae.jpg
生贄の肉などを煮る青銅製の祭器です。
これで時には人肉も煮たんかな…といらんことを考えてしまいます。。

特に目をひくものの1つが前漢時代の「金縷玉衣」。
gyokui.jpg
玉(翡翠等の宝石)魔除けや防腐作用があると考えられていたので、
遺体を玉で包んだり、遺体の鼻、口、耳に玉で栓したりしたそうです。
口に含ませる玉はセミの形をしています。
セミは地中に長くいた後地上に出てくるので、死者の復活を願う、という意味があるそうです。

2500年くらい前のカモ。かわいい~
guagua.jpg
なぜか内股。

会場の最後のほうには司馬光の筆による碑文がありました(ここの下から2つ目)
書き手の性格まで伝わってくるような、力強い文字です。
北宋時代の字が、1000年近く後の他国人の私にも読めるなんて
(文章の意味はわかんないけど)
あらためて漢字すばらしい!大切にしないと!と思いました。
 
夏休みに向けてでしょうか、混雑してもなるべく見やすいように、
展示ケースの間は比較的ゆったりスペースが取られています。
また、ケースの上には展示品の写真が掲示され、キャプションもやや上の方につけるなど
工夫が見られました。
こども用のワークシートも用意されているようです。
(子連れでないともらえないそうで、現物は見ていないのですが…)


この展覧会、グッズコーナーが充実しています。というか、中国物産展状態です。
「玉璧」といえばかつては領土と交換するくらいに価値のある宝物だったはずなのに、
それがン万円とはいえお手軽に買えちゃうとは…いやはや。

chinaura.jpg

さて、「中国文明」展のほうには甲骨が一つしかありませんでした。
「もっと甲骨文見たい!」と表慶館にも足を運びました。
しかし…展示替えでいま甲骨文の展示がないわ。。
そのかわり春秋戦国時代の武器や、漢代の俑(お墓に埋めた人形)が出てました。
2012年に東洋館再オープンすれば、これらが一度に見られるはず。待ち遠しいです。

本館では酒井抱一の「夏秋草図屏風」が出ています(~8/8)。
北斎の「諸國瀧廻リ」も出てました(~7/25)。これらもお見逃しなく!


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2010
06/03

少し前になりますが、
国立新美術館で6/21まで開催の「ルーシー・リー」展を見てきました。
去年からすごく楽しみにしていた展覧会のひとつです。

lucieomote.jpg

たまたまその日上京中だった私の母と2人で見たのですが、
母は陶芸を習ったことがあるので、
 (以下、関西弁イントネーションでお読みください)
「軸がずれててもよう上手にろくろ回しはるわー」
「男性の陶芸家より手小さいやろから、こんなふうに釉薬かけるのむずかしいと思うよー」
と、経験者ならではの感想を聴かせてくれました。一緒に行ってよかったです。

ルーシー・リーというと、チラシにあるような緊張感ある形にきれいな色、のイメージが
真っ先ににあたまに浮かぶところですが、
やさしいピンクで溶岩のような不思議な釉薬のかかった、こんな大鉢も素敵でした。
oobachi.jpg

こんなかわいいフォルムの花器も。
手のひらで包み込みたくなるような、自然の石のような愛らしさです。
vase.jpg
家に持って帰りたくなる器が多くて、見れば見るほど煩悩の塊になってしまう…
もちろん器は持って帰れないので、展覧会グッズを色々買い込むことになりました。
図録のしおりのひもがピンクなんですよ!
装丁はすごくシンプルなのに。これは欲しくなります。

オルセー美術館展が始まる前にでかけたので「空いてるかなー」と期待していたのに、
美術館の最寄り駅に着いたら、ぞくぞくと人が会場に入っていくではないですか。
しかもこの展覧会、見に来ている人のお洒落さん率がすごく高い!
若い人も、お年寄りも、女性も、男性も、
わかりやすいブランド物鞄とか持っていなくて、
自分なりのおしゃれポリシーのある人が多い印象です。
母と2人で「あのおばあちゃんの鞄めっちゃかわいい」などと、
お客さんウォッチングも楽しめました。

lucieura.jpg

6/26からは、パナソニックの汐留ミュージアムで、ルーシーと共同制作をしていた
ハンス・コパーの展覧会が始まります。こちらも楽しみです。


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2010
05/25

千葉市美術館で6/27まで開催中の
「伊藤若冲 アナザーワールド」展を見てきました。
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どうして「アナザーワールド」なのかというと、若冲作品のうち
最近の展覧会で話題にのぼりがちなのは、「動植綵絵」のような華麗な着色画が多いため、
今回水墨画をメインに取り上げるこの展覧会は、
それとはまた別の若冲の世界を見られますよ、という意味かと思います。

まずは若冲が影響を受けたと思われる黄檗宗の絵画からスタート。
鶴亭の筆による木蓮と菊。この人のこと知らなかったけど何と素敵な!
kakuteikiku.jpg
若冲の展示が始まる前に、早くもテンション上がってしまいます。

千葉市美術館は初訪問ですが、展示ケースの奥行きが浅いです。
つまり、東博などに比べてすごく近くで作品を堪能できるということ。
特に「雪梅雄鶏図」「月夜白梅図」のケースは本当に浅い!絵の具の盛り上がり具合が
肉眼ではっきり確認できます。
これだけでも見る価値ありだと思います。
会期始まったばかりで驚くほど空いており、
大好きな果蔬涅槃図も間近でじっくり見られました。

首都圏で若冲をメインに取り上げる大規模な展覧会は、昭和46年以来、約40年ぶりだとか。
前期(~6/6)、後期(6/8~)でかなりの作品が入れ替わります。
最近発見されて話題となったMIHO MUSEUM所蔵の「象と鯨図屏風」は
6/14から2週間のみの展示です。
切れ長目のゾウさんに会いたい方はラスト2週間にどうぞ。
駅から離れた場所にあってちょっと行きにくい千葉市美術館ですが、お見逃しなきように!

jyakutyuura.jpg

<おまけ>
千葉市美術館はJR千葉駅から歩くとかなり遠いようです。
美術館HPには徒歩15分とありますが、女性ならもう少しかかるように思います。
私は、千葉駅東口の左手にある16番バス乗り場から、
千葉パルコ行きの無料送迎マイクロバスを利用しました。
バスは5-10分間隔で来るようです。
パルコから美術館までは5分以内で着きます。

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2010
04/13

府中市美術館で5/9まで開催中の
「歌川国芳ー奇と笑いの木版画」展を見てきました。

(歌川国芳についてはこちらをどうぞ)

kuniyosiomote_convert.jpg


kuniyosiura.jpg

この展覧会のチラシは本当に格好良い!載せずにはいられません。
府中はちょっと遠いと思ったけど、このチラシ見て是非行かなくちゃ、と思いました。
さらに、最近個人的にお気に入りの「水滸伝」、
国芳が名を上げたきっかけは水滸伝の武者絵だと聞いて、思いはますます募るばかり。

↓なんかえらく男前な朱貴。
shuki.jpg


展示前半は、画業の変遷を追う年代別の展示。
後半は「忠臣蔵」「肉筆画」「戯画」といった、テーマ別の展示になっています。


たとえば「忠臣蔵」のコーナーでは、
同じ題材を扱っているのに、その振れ幅の大きさには驚かされます。
義士たちの忠義心がいかに見事なものか真面目に解説したもの、
西洋の人物画のように一人ひとりをリアルに描いたものもあれば、

「吉良邸で上野介が見つからないから、雪だるまで上野介の顔作っちゃいました」

「登場人物、全員ガマガエルにしちゃいました」

というオモシロ系まで。
天保の改革時には、役者絵や美人絵が禁止されたそうで、
魚を役者の顔そっくりに描いたものや、吉原の賑わいをネコを擬人化して表現したものもあり
お役所のやることを茶化すような国芳の絵は人気あっただろうな~と想像させられました。
ネコを題材にした戯画の数々は、猫派の方にはたまらないでしょう。


こども向けの「国芳探検隊」シートもあるよ↓
tanken.jpg
中は、絵についてのクイズラリーになってます。

ポストカード売り場も凝ってます↓(許可をえて撮影しています)
shop.jpg
ここで買い物したいなら、ロッカーにお財布預けちゃわないように!


展覧会後、ミュージアムショップで立ち読みした本に、
「年下の柴田是真に弟子入りしようとした」とあって驚きました。
探究心旺盛な人だったんでしょうね。

前期の展示は4/18まで、後期は4/20から5/9までです。
ほとんどの作品が総入れ替えになるようです。
後期もぜひ行きたい。できれば今度はここも連れて行きたいです。


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2010
03/31

東京国立近代美術館で4/11まで開催の
「生誕120年 小野竹喬展」を見てきました。


Chikkyoomote


小野竹喬は、作品は見たことあるけどよく知らなかった画家です。
新日曜美術館で紹介されたのを見て、色の美しさに目を奪われ、
それ以来どうしても行きたい展覧会でした。
展示は大きく分けて、40歳ごろまでの作品と、それ以降のものとなっています。


画業の前半は、新しい日本画の表現について随分悩み、試行錯誤していたようです。
なかにはセザンヌのような作風のものもありました。
30代前半には渡欧し、フランスやイタリアを巡ったとのこと。
同行した土田麦僊のスケッチも合わせて展示されていましたが、
竹喬の方がスケッチは上手いかな?と思いました。


繊細な線で描かれた「冬日帖」は画業前半の代表作だそうです。
淡い色で着色された、それほど大きくない、一見地味にも見える作品。
でもしばらく目を離せなくなりました。


しかし40歳ごろを境にして、ものの形を面でとらえ、
単純化したシルエットと独特の明るい色彩で自然を表現する、という方法に行き着いたようです。
「冬日帖」のようにあれだけ線で表現できる人が、「線」という手段を捨てる、
どうしてこんな大きな決断ができたんだろう。
私自身、40という歳に少しずつ近づいていることもあり、
この歳でそれまでの自分のやり方を大きく変える難しさは、なんとなくわかる気がします。


今日はひさしぶりに絵はがきをたくさん買いました。
この人の絵って、送る側も受け取った人も一緒にうれしい気持ちになれそうな、
やさしいオーラがあるような気がします。


Chikkyoura

会期末がせまっているとはいえ、平日とは思えない混雑で驚きました。
お客さんの年齢層は高かったので、春休みとか関係ないはずなんだけどな。。


近代美術館の目の前の桜は、残念ながらまだ3分咲きくらいでした。
けれど東御苑内の早咲きの品種はみごとな満開!
今週末はお花見の人も多そうです。

Sakura


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プロフィール

yomecoco

Author:yomecoco
江戸川区南葛西で建築設計のお仕事をしている関西人。
6歳の娘(ここ)、1歳の息子(あっちゃん)、主人との4人暮らし。
10年以上のMacユーザー、読書好き、アート好きの
基本インドア人間です。が、
2011年5月から、産後太り防止のためにジョギングを始めました。
また、妊娠中に再開した編みもののすっかりはまって、毎日少しずつ編み編みしています。

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